まちに住む人々4―荒川の河川敷1

 自転車で事務所まで通うのに、数種類のコースがあります。その一つが、荒川の河川敷を通って事務所に行くコース。途中、水辺なのでハクセキレイを見ることもできる。ハクセキレイは地上を歩いているので見つけやすい。地上を歩くといえば、今も季節ならツグミもみられる。大きさ色合いはヒヨドリと同じようなものだが、目の上が白い。

 この荒川に車椅子を体験できるコーナーがあった。あったというのは、現在は閉鎖されてしまっているからなのだが、その隣りに整備されたアスレチックコーナーは今も健在。本来は、リハビリを目的としたコーナーの筈ですが、利用者は皆アスレチックコーナーとして利用しているようです。

 ここで出会った方は、近所の経師屋さん。経師屋というのは表具師ともいい、襖紙の張り替えから書画 の表装まで“貼る”のが仕事。アスレチックコーナー近くの(もちろん、土手を越えた住宅街)都営住宅で永く仕事をしていたのだそうだが(1階部分で自由に仕事ができたそうです)、建て替えとかで近くの団地へ。こちらで経師屋を続けることはできず、現在はリタイア。朝、河川敷まで来て、カラダを動かし、その後、区の図書館へ行って昼間で。昼飯を食べにいったん自宅に帰って、午後からは何をするんだっけ? 一日をほとんど外で過ごす親しい仲間です。

 この経師屋さん、病気の百貨店。病気のことなら何でも聞いてください、という方で、病気の生き字引だったんですが、年を越し、明けるとぱったり登場せず。

 突然、こなくなってしまいました。白内障はともかく、週1回?2回(ボクも人の話をきちんと聞いていない!〈反省〉)人工透析に通わなけりゃいけないのに……。(I.K.)